
目次
スタッフ/キャスト
- 監督-ピーター・ホルトン
- 脚本-ロバート・クーン
- キャスト
ブラッド・レンフロ、ジョゼフ・マゼロ、アナベラ・シオラ、ダイアナ・スカーウィッド他
概要/あらすじ
友達がいなくて一人で過ごすことの多いエリック。母子家庭でその母親との関係も良くない。ある日彼の家の隣に新しい住人が越してきた。その家の子供デクスターは輸血によりHIVに感染していた。最初は警戒していたエリックだったが、次第に心を通わせて友達となる。エリックは何とか治療法を見つけたいと行動を起こすのだが・・・。エリックと、HIVに感染した少年デクスターの友情を描いた感動作。1995年。
どんな人におすすめなの
とにかくピュアに感動したい人。とくにラスト10分は秀逸です。
逆にものすごく現実的に観る人はエリックの行動に共感できない可能性もあるかも。
みどころ
愛を知らない無邪気な少年エリックとHIVに苦しむ少年デクスターとの友情。デクスターの母親リンダにも注目です。
※以下若干内容にもふれるので注意
エリックはまだ、分別や善悪といった基準が確立していない無邪気で粗野ないたずらっこです。おそらく「死」に対しても自分に関係ないものと感じているでしょう。おもちゃの人形を燃やす、くし刺しにする、絞首刑にする、生きたカエルを燃やそうとする、でかい石をいじめっ子の頭部に投げる、会計前のお菓子を試食する、ショッピングカートで暴走するなどなど(おもちゃやカエルなんかは男の子あるあるではありますが)。この年ならもう少し分別があってもいいのにと思ったりもしますが、両親との関係やストレスが影響しているのかもしれません。
しかし無邪気なエリックはこそ希望をもって果敢に治療薬探しをはじめることができ。でも分別が確立していない彼の行動は短絡的で痛々しいのです。一心に思い、やればやるほどデクスターは消耗していく。感動とは違う意味で少し悲しくなってしまうのです。
そんな思慮配慮、分別が足りないエリックですが、それでもデクスターや、母リンダと偏見なしで心通わせることができるのは彼だけなのです。一方でまわりにいる大人たちは偏見と自分や世間体ばかりを大事にして彼らを避けていつづけています(その典型がエリックの母親です)。
結局治療法はみつかりませんでしたが、社会から隔絶されたデクスターの心リンダの心は存分に癒したのではないかと思います。同時に愛を知らなかったエリックも癒されていたのかなと思います。エリック/デクスターの友情物語ですが、エリック/リンダの交流もものすごくあたたかいものを感じました。
ラスト10分くらいからのリンダの行動とエリックの行動には特に感動させられますのでぜひ。